「GLAY」15年の軌跡たどる15分曲 [音楽]

 ロックバンド「GLAY」がデビュー15周年を記念して、演奏時間が約15分に及ぶシングル曲を制作した。曲名は「SAY YOUR DREAM」で、15年間の軌跡を描く自伝的作品。また、8月には日産スタジアム(横浜市)で計15万人動員のコンサートを開催。メモリアルイヤーは「15」にこだわり、駆け抜ける。

 シングル曲では珍しい超大作が完成した。演奏時間14分52秒。前半はアップテンポで、後半はバラード調に展開。これまでのヒット曲に例えるなら、「グロリアス」(96年発売)から「HOWEVER」(97年発売)に流れていくようなイメージという。


 ♪彼女や親や誰よりも互い助け合い、よくここまで来れたな…。歌詞も15年を振り返る内容だ。

 これまでで一番長い曲は、98年発売の「3年後」で7分30秒。作詞、作曲したリーダーでギタリストのTAKURO(37)は「この曲はGLAYというバンドの原点。成り立ちから現在に至るまでを描いた前半部分、未来を見つめた後半部分の2部構成の組曲」と解説。「そして歌詞は次世代に伝えていきたい、ある意味では僕、TAKUROの遺言です」と曲に込めた思いを明かす。


 94年5月25日、シングル「RAIN」でメジャーデビュー。ここから15年の記念イヤーにあたる。第1弾作品として、この曲を表題曲としたシングルCDを3月に発売する予定。

 通常、シングルは長い曲だとラジオで流してもらいづらいため、5分以内の作品を表題曲にするケースが多い。また、音楽業界では、「着うた」などインターネット上などでのデジタル配信が主流となり、「シングル盤は少なくなるだろう」との観測もある。そんな中で、今回の試みは冒険といえる。

 GLAYはこれまでシングル43作で通算2800万枚、アルバム14作で2300万枚のセールスをあげてきた。それだけにCDというパッケージメディアへの思い入れは強い。今回はカップリング曲も含めると40分を超すアルバム並みの収録時間が見込まれるが、「安価(価格は未定)でファンに届けたい」という意向からシングルでの発売を決めた。これも、安住を求めないメンバー4人のこだわりからだという。



2009年01月05日 スポニチ Sponichi Annex ニュース
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